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「元アスリート、PC初心者から月間MVPへ」転職者のリアル成長記第3話「未来をつくる背中へ」

「元アスリート、PC初心者から月間MVPへ」転職者のリアル成長記第3話「未来をつくる背中へ」

画面に、ひとつの通知

パソコンの画面に、小さな通知が浮かぶ。
「月間MVP受賞、おめでとうございます」

一瞬にして、頭が真っ白になり
驚きのあまりマウスを握る手が、震えた。

-「私が、MVP?」

信じられなかった。
でも、そこには、確かに自分の名前があった。

—

あの日の自分を思い出す

Meetにつながった初日。
うまく声が出せなかった朝。
最初の電話。沈黙。
チャット欄に届いた、たったひと言。

「初日、がんばってますね」

あの言葉が、
私の背中を押してくれた。

小さな「できた」の積み重ね。
誰も見ていないようで、
見ていてくれた日々。

そのすべてが、
今日へとつながっていた。

—

「すごいですね」

「おめでとう!」
「頼もしいです」

Meetの画面越しに届く、仲間の声。
メンバーの笑顔。
リーダーの拍手。

でも、いちばん泣きそうだったのは
自分だった。

-私、がんばってきたんだ。

自分のことを、初めてそう認められた気がした。

—

小さな背中に、のしかかる重み

「相談してもいいですか?」
「次、どうすればいいか迷っていて」

仲間からのメッセージが増えた。
少しずつ、相談される側になっていた。

うれしい。
でも、こわい。
答えられる自分でいられるか、わからない。

でも、
「背中を見せる」ことなら、できる気がした。

昨日の自分より、
一歩でも前に立っていられたなら。

—

画面越しの未来

「将来、どんなふうに働きたい?」
面談で聞かれたとき、
私はこう答えた。

「自分が、最初の一歩を踏み出せたように、
 誰かの“最初の一歩”を後押しできる人になりたいです」

あの日の答えが、
今、ほんの少しだけ近づいてきた。

スパイクを脱いだ足で。
マウスを持つ手で。
ヘッドセットをつけた耳で。

違う形で、
走り続けている。

—

MVPの先に見えた景色

画面に並ぶ、仲間の顔。
それぞれの部屋。
それぞれの光。

「おめでとう」
「でも、これからだよね」

笑いながら、励ましてくれる声。

うん。
わかってる。
これからが、
ほんとうのスタート。

—

未来をつくる背中へ

パソコンを閉じる。
深く息を吐く。

窓の外に、月。
夜の静けさに、
小さく、つぶやく。

「……明日も、がんばろう」

自分の背中に、
そっと声をかけた。

そして、またひとつ。
小さな一歩を、
心の中で踏み出した。

未来へ。
誰かの「がんばろう」へ。

私は今、
未来をつくる背中になる。

【完】

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